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2015年 03月 09日

調和か破綻か

メンテナンスから帰ってきたのはグラントのパワーアンプ


調和か破綻か_e0080678_041492.jpg


これは英国のグラント社のG100AMSというモノラルアンプ。

この時代の真空管アンプは、何故だか無茶をしているモノが多いようで、

アンプリトンしかり、カウンターポイントしかり、英国製のこのグラントも、かなり無茶をしているようだ。

その無茶の内容は私にはさっぱりわからないが、

こういう弱小メーカーしか真空管アンプを作らなくなった時代だから、

ある意味仕方がない。


メンテをお願いしている松下さんにはいい迷惑だろうが、

そこはなんとかすがってお願いしよう。



お願いしてやっと帰ってきたグラントだが、

こいつには最初から期待があった。

30w部に使いたい。


いろいろな真空管アンプを見てきたが、

こいつの出力トランスが一番しっかりしているように見えるから。

(素人の戯言だけどね)

重量も、こいつは妙に重い。


単純に重いアンプが良いとは思わないし、カウンターポイントみたいにOTLの場合だってあるのだが、

30wで様々に苦労してきた私としては、どうしてもそういう単純なところに拘ってしまう。



もちろんフルレンジで確認の為に聞いてきたのだが、

このグラントは実に紳士ではある。

KT88を2本で100Wもの出力を絞り出しているのだが、

そういうテンションのかかった雰囲気はあまりなく、

VTLなどと比べると、実直でおとなしい。



先ずは暴れる30wをしっかり支えてもらわないといけないので、

グラントに任せることを決定し、

しかしその途端不具合が発生したのでメンテに出していた。





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電源トランスも含め、実に立派でしょ?



英国製のせいか、

部品の構成や配置も心なしかきちんとしている

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調和か破綻か_e0080678_0224564.jpg



こういうのを見てしまうと、

フランス製のアンプリトンは、やはりどこか華奢で、いい加減に作られているように感じる。



英国の良心か、アメリカ製にも無いかっちりとしたつくり

調和か破綻か_e0080678_0255030.jpg






まあそんなことは、実はどうでもいい。

要はシステムの中で生きてくれるのかどうかなんだ。



せっかくグラントが帰ってきたので、

一気にシステムの再構成を行う。




スーパーロー 30wにはグラントを当てる。

ロー 4550(2220×2)は、今までSA-4をあてがっていた。


ここは迷う。

元々は、VTLあるいはアンプリトンTS-5500を使うつもりだった。

TS-3000が燃えて、それどころではなくなって、しかたなくミッドローとミッドハイに使ったTS-5500の具合が実に良いのでこれは動かしたくない。

ではローはSA-4のままでいこうかとも考えたが、いや、一度VTLのウーハーを聞いてみたい。

VTLは、30wに使うには柔らかかった。

伸び伸びした歌う30wは楽しかったが、あの熱い、でも肌触りの良い音は、ウーハーの方が生きるに違いないと思っていた。



迷った挙句に、ローはVTLを試すことにした。



ミッドロー、ミッドハイはTS-5500で決まり。

ハイはカウンターポイントのSA-20が収まっているから、

SA-4は、なんとスーパーハイ(ツイーター2404H×2)を担当することになった。

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このアンプに担当させるのがツイーターだけとはなんとも勿体ないが。。。。





全てのアンプに電源を入れていく時の何とも言えない緊張感は、

C嬢のイグニッションをひねる時に似る。



しかし、判ってはいるが、

何とも大げさなことになってきた

調和か破綻か_e0080678_171948.jpg




バランスを取って、鳴らし始めて驚いた。



実にしっくりくる。

これは良いバランスが得られている。




思い出せば、SA-4のウーハーは、かなりの主張があったんだね。

SA-20はしなやかで、妙なてらいも無い素直な魅力的な音なのだが、

SA-4は全く違っていて、その質感がどうであれ、先ずはしっかり主張する。

この強さがSA-4の大きな魅力の一つであることは間違いないのではあるが、

やはりこいつは独立して一人で住まわせてやるのが良いのかもしれない。



しかし、勿体ないことではあるが、

ツイーターでのSA-4は良い。

あの強い主張も100%の魅力となって生きている。







寄せ集めのような機器を組み合わせた私のシステムだからこそ、

全体としての調和は最優先されなければならない。

破綻寸前の抗しがたい魅力に溺れるのも良いが、

まだ先があることを考えれば、今の段階では調和を取る。





鳴らし始めて2時間、

それぞれのアンプがほぐれ、微調整が進んでくると、

全体として完全に新たな段階に入ってきたようだ。


まだまだ進める。

行き先は無限。


# by johannes30w | 2015-03-09 01:24 | オーディオと音楽
2015年 03月 08日

時の狭間で

今、

構築途上とは言え、

やっと聴ける状態までもってこれた。

時の狭間で_e0080678_0541246.jpg



課題は山積、宿題は手つかずだけど、

ここ数日はオーディオなんか弄らずに、

ゆっくり鳴らしている。


時の狭間で_e0080678_0543061.jpg



お気に入りのCDたち



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これはどんたくさんが教えてくれたもの





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これは焼き蛤さんが教えてくれた。




みな懐かしく、そして現役。




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ムローヴァの「Through the Looking glass」







落ち着いて、

気が向いたらまた始めよう。



先ずはこいつから


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# by johannes30w | 2015-03-08 01:01 | オーディオと音楽
2015年 03月 04日

必然

昔、

2360ホーンに憧れ、2450ドライバーを夢見ていた頃、

自分の将来の夢の理想のスピーカーは、4550(2220×2)に2450を装着した2360ホーンを乗せたものだった。

クラシックばかり聞いている人間がおおよそ考えないような取り合わせだろうし、

他の誰にも勧めないし、もしもそんなことをやろうという人がいたら、あわてて止めるように諭すだろうが、

それでも私は大まじめにそんなシステムを夢見ていた。



本の解説によると、2450というドライバーは画期的なもので、

とうとうツイーター無しで2ウエイで完結できると言われていた。

実際、JBLのシステムではそういう使われ方をしているが、

いかんせんそんな音を聞いたことも無ければ、ユニットも見たことも無かった。


でも、

まだまだ素直だった私は、そうであれば実に明快に2ウエイで自分の夢が叶うと信じていた。






とうとう2360を実際に手に入れた後のこの十数年の悪戦苦闘の一部はこのブログでも紹介しているが、

2ウエイで完結できるはずの私のシステムは、6ウエイにまで成長してしまった。

誰もそんな面倒なことをしたいわけじゃないが、

自分の理想のものを追い求めたら、そうなってしまった。



もちろんそれ以上の7ウエイまでは試したが、これはすぐさま撤退した。


全ては功罪を併せ持つもので、どこまで行くのかは自分で決める以外には無い。

私には6ウエイが理想的であったというだけの話なんだ。



そうやって完成した私のマンハッタンシステムであるが、

完成形を成したのが、今調べてみると2008年の9月。

死にもの狂いのオーディオが始まったのが、恐らく2001年か2002年だから、6~7年かかって完成したんだろう。

2008年から今年まで、マンハッタンシステムは全く不動で、

ブログ的にはあまり面白くない時期だったのかもしれないが、

不動ということは、私自身としては非常に幸せな時期だった。




今年、とうとうマンハッタンシステムにモノリスが導入され、

スピーカーシステムの再構築が始まった。


昔夢に見た2450は2451と姿を変えていたが、それでもJBLは今でもこいつを最高域部に使っている。

夢を再びということで、そのまま使いたかった。

そのまま使えるなら、システムは4ウエイで完結できる。



が、



やはり家庭で使うにはツイーターが欲しく、

5ウエイとなった。



しかししかし、

これではまだ高域の上ずりや薄さが気になる。

2451といえども、4インチダイアフラムドライバーにすぐツイーターをつなげるのは、

私には無理がありすぎるように聞こえてしまう。


ここら辺のことは、旧マンハッタンシステムで嫌というほど苦労したからその解決策は解っている。

4インチダイアフラムドライバーとツイーターの間に2インチダイアフラムドライバーをあてがえばよい。

以前はすべてアルニコを使ったユニットだったから、普通に2420を使った。

ホーンは2360属とも言うべき(開発、発表はこちらが先だったか?)2344ホーンを使い、

全く違和感なくシステム構成が可能だった。



しかし今回は、モノリスの上を担当せねばならない。

ドライバーは2425あるいは2426で良いとしても(本当はスナウトレスであってほしいが)、

ホーンが難しい。



あろうことか、今や唯一の相談相手と言えるODさんとしつこく喋っても、

なかなか解決策が出てこない。


でもその中で、これしか無いだろうという話になったのは、2374ホーン。





だれもこんなホーンを話題になんかしないだろうが、

いや、確かにこいつしか無いんだ。



2374ホーンは現在のJBLシアターシステムの4632などに使われているホーン。


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これの一番上のやつね。



こいつなら、もちろんウエイブガイドホーンであるから、

形はともかく、その下の2352ホーンとの違和感も少ないだろう。



問題は、



こんなものが単体で手に入るのかどうかなのだが、




それが、





手に入った!



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2425付!




願えば叶うもんだ。




しかし、こいつは数字よりでかく感じる。

今までのハイを担当していた2344と比べると、

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でかい!




で早速、

取り替える



先ずこれは現状

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2404Hツイーターの代わりに2374+2425

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これで数時間頑張ったが、

やはり少し物足りない。



門外漢のJAZZをぼーっと聴くには力もあって良いが、

弦は物足りない。


で、結局、

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6ウエイ。。。




この配置では2352ホーンと2374ホーンが干渉して気になる帯域が出るが、

2374ホーンのセッティングは思惑があるので、その実行さえあれば問題は無くなるだろう。



それにしても、


結局6ウエイ。




まあ文句は無いが。。



アンプリトンTS-3000の完全復活の可能性も大きくなってきた。


なんせ、

今ツイーターにあてがっているがこいつだから

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おおよそツイーターには不釣り合いな6233。

フルレンジで鳴らすこいつは大好きなんだけど、

さすがにツイーターは柄じゃない  (+_+)







気分が良い。



今夜は大好きなケフェレックのピアノでバッハ



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# by johannes30w | 2015-03-04 00:48 | オーディオと音楽