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2014年 02月 10日

とんでも録音シリーズ Vol.4

いくら録音技術が良くなっても、

オーケストラの120dBを超えるようなダイナミックレンジをそのまま収録することは不可能。

それに、

もしも収録が可能になったとしても、

それを十全に再生できるオーディオを構築することは不可能だろうし、

さらにそれが可能な収録とオーディオ機器があったとしても、

再生できる環境は、本当のホールを作る以外には無く、一般家庭では無理。



ただ、

現実は、そんな録音はまずありえないし、

きちんと家庭で再生できるくらいには工夫してくれている。




だから、

この「工夫」のセンス(?)が問われるわけで、

そこに名録音、酷い録音なんてものが出てくる。




オーディオに頑張っている連中は、それでも可能な限りのダイナミックレンジを持つ録音をありがたがる。

私ももちろんソノクチで、オーケストラの大爆発も十全に聴きたいから、

そういうシステムを組んできた。

そんな爆音でも、破綻もせず、びくともしないシステム。

私自身の限界を超えても平然と再生し続けるようなシステム。


で、

私が理想とするそんなシステムが出来上がってみると、

世に存在するソフトのダイナミックレンジは驚くほど狭い。

現実のコンサートと比べるべくもなく狭い。

だから私は、

たまには良質なエキスパンダーなんぞ無いかなとネット上をうろついたりする。


だが、




一枚だけ、

コンプレッサーが欲しくなるCDがある。



やはり、大植・ミネソタの録音だが

とんでも録音シリーズ Vol.4_e0080678_1384071.jpg


ストラビンスキー作曲 「火の鳥」「春の祭典」

たとえばこれ






この録音はかなり有名みたいだね。

まあそれはともかく、



まあまともには再生出来ない。


私は深夜でも構わず爆音再生を行うが(未だに周りの住人からは苦情は来ない)、

こいつの再生だけは、気が気では無くなる。

アンプが飛んだりスピーカーがへばったりするのは覚悟の上だが、

ここまで凄くなると、さすがの私もご近所さまの手前、再生するのに気が引ける。

全体としても素晴らしい録音だから、これを聴くときは30wはお休みさせる。

つまり、うちのシステムで言えば、55Hzあたりで24dBでローカットする。

すると、見事にグランカッサだけがカットされて、その素晴らしい録音も聴くことができる。





こんな録音、

素晴らしいには違いないが、

きちんと再生「してしまった」場合、どんな環境で聴けというのか?

どんなモニタースピーカーを使って録音したんだろうか。

エンジニアは、再生する人、そのシステムについて、どう考えてたのかな?



とにかく、


名録音だけれど、再生しようが無い。

by johannes30w | 2014-02-10 01:53 | オーディオと音楽


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