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2007年 09月 16日

室内楽のススメ Ⅱ

 今は亡き岩崎千秋というオーディオ評論家は、その再生音量の大きさで有名だったらしい。

なぜそんなに大きな音で聞くのかと尋ねられた氏は、小さい音を聞き取りたいからだと答えた。




最近、その言葉ををよく思い出す。


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自分が苦労の末に自分のモノにした自分の名曲が増えてくるにつれ、

曲を判断するカンみたいなものが養われてくる。



おおむねそのカンを信じて間違いはないのだが、、

そのカンはあくまでカンであることを忘れてはいけない。


あるいはそのカンさえも、先入観だとして排除して音楽と接するべきかもしれない。




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今夜はバッハを聴こう

室内楽のススメ Ⅱ_e0080678_23342865.jpg



バッハのバイオリンとハープシコードのためのソナタ




これは全6曲

CDは録音時間が長い。。

ありがたい話だが、ありがたくない。



だらだら聴いてしまう。。



CDの、これは音楽に対する落とし穴で、全てをBGMにしてしまう。

BGMはBGMで別にいいのだが、やはり一度は一つ一つを吟味して聴いてみるべきだ。
そうすることによって得られるものは計り知れない。


BWV1017を聴いてみよう。

今夜はこの曲だけにのめり込んでみよう。   




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いろんなバッハがある。

厳格なバッハが一般的だ。 一昔前は、厳格さばかりが求められ、もてはやされた。

しかし

         それでいいのか?




確かにバッハの厳格さは素晴らしい。

まさに音楽の根本を確立したその規範そのものとして、その厳格さは美しささえ感じられる。



でも、人間としてのバッハも存在したはず。

笑い、泣き、悲しみ、喜び、その感情を抑えられないバッハも存在したはずだ。



このCDで聴けるバッハ、このBWV1017に、その人間として、豊かな感情を持つ血の通ったバッハが聴こえる。



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このCDを買ったちょうどその前後にアルテックが来た。

室内楽のススメ Ⅱ_e0080678_1145986.jpg


アルテックでの最初の音だしは、515ウーハー、288-16Kドライバー、MR594ホーン

ネットワークJBL3110で2ウエイ

まずはそれで聞き出した。


驚きの連続であったことは、しつこく書いてきた。

が、

実はバイオリンはからきしだめだった。

じわじわチューニングしていっても、キーキー言うか、うもうも言うか、その二つしかなかった。




それぞれのユニットの音の良さはイヤと言うほど思い知らされたが、
システムとなれば、アルテックといえども当然あれこれ手をかけてやらねばならない。

38センチウーハーと、強力なドライバーでの2ウエイであるから、JBL、アルテックにかかわらず、まず問題になるのはその繋がり。

クロス周辺がまずは問題だね。

大げさに言えば、クロスあたりでのウーハーの音はもこもこしてるし、クロスあたりでのドライバーの音はキーキーしてる。
この相容れないものを上手く融合させなければいけない。

古今東西のいろんなシステムも、いろんな手を使っている。

ランサーは、ウーハーの上を出しっぱなしにしてドライバーとの繋がりを違和感少なくしている。
あるシステムは、ローパスとハイパスの周波数を離し、クロス付近のあいまいさをもはや諦めて解決に走っている。

ユーザーにおいても苦労(?)をされている。

ありさ邸においてはドライバーをダブルとし、さらに指向特性の狭い(60度)の2355ホーンを使いドライバー領域のエネルギーをウーハーに負けない状態にし、さらに2355の濃い音色をもって、ウーハーとの音色での繋がりの違和感を解決している。

私のアルテックの場合はどうかと言えば、

とりあえずパッシブネットワークをやめて自由度の高いアムクロンチャンデバを用い、このチャンデバがハイパス、ローパスの周波数を個別に変化させることができる利点を生かし、現在はローパス650Hz付近、ハイパス500Hz付近となっている。

さらにフィリップスパワーアンプについているイコライザーを用いて若干弄ってある。



打楽器、金管、木管、弦と聞いてゆき、最後にバイオリンが残った。


このバッハのムローヴァのバイオリンをとりあえずの最終目標とし、まずまずの状態になった。



で、

オーディオのブログらしく測ってみると

室内楽のススメ Ⅱ_e0080678_0573230.jpg



どう思われるだろうか?

私としては、思った以上の成績のように思える。

ただ、これを見ながらのチューニングはしないんだけどね。


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by johannes30w | 2007-09-16 21:37 | オーディオと音楽


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