2010年 10月 27日
二番はハルさんとの会話の中で出てきて思い出したしノーポリを聴こう 持ってることさえ忘れていたが、だんだん思い出してきた。 アバドの二番と同じで、 メチャメチャ期待して買ったのを覚えてる。 当時すでにCDもあったはずだが、レコードで買ってる。 レコードがだんだんCDに代わっていった時代。 私も大きな期待を持っていた。 音がどうこうという期待もあったが、 なによりあのアナログ調整の大苦労から開放されるとの喜びが大きかったな。 少々音が悪かったとしても、諦めがついていいかも、なんて思ってた。 でも、 そんなことより違う期待もあったんだ。 マーラーの交響曲は、どれも長大。 レコード一枚に収まらないのは良いとしても、 長い楽章になると、レコードの片面に収まりきれない。 つまり、楽章の途中でレコードをひっくり返したりする必要がある。 当然、音楽はそこで一旦止まる。 当たり前だと思っていたが、 CDだとそれが必要なくなる! それに気がついて、俄然嬉しくなった。 まず思い出したのは、マーラーの二番の第五楽章。 あれは必ず面をまたがってしまう。 CDならあの第五楽章を続けて聴けるじゃないか! わくわくしだした。 と、 もう一つのことを思い出した。 マーラーの二番は、作曲者の指定として、第一楽章が終わった後、5分間の休憩を取るように指示がある。 レコードなら、たいていの場合は一枚目のA面に第一楽章が入っているから、 作曲家の指示を守ることは簡単。 しかし、CDは・・・・ もしかして、CDの場合、第一楽章が終わったあと、無音状態が五分間続くように設定されてるんじゃないか? なんて想像したりしてた。 ドキドキしながら初めて二番のCDを買って聴いてみると、 何のことは無い、第一楽章と第二楽章は普通に続けて再生されるようになっていた。 な~んだ。。 そんなこともあって、シノーポリのこれはレコードで買ったんだ。 いそいそ買ってきて、ジャケット(箱)をよく見てみると、 このレコードは二番だけじゃなく、歌曲がカップリングされている。 あ、まずい! と思った。 今まで買った二番のレコードで、二枚組みのレコードのどこにもそんな余裕はなかったように思ったから。 普通の二番のレコードは、 一枚目A面に第一楽章、B面に第二楽章と第三楽章。 二枚目A面に第四楽章と第五楽章前半、B面に第五楽章後半という具合に入っていた。 じゃ、このレコードはどうだったかというと、 カップリングされた歌曲は、当然二枚目のB面に入っている。 後は、、、 一枚目A面に第一楽章と第二楽章。 B面に第三楽章と第四楽章さらに第五楽章前半。 二枚目A面に第五楽章後半。 なんだこりゃ! 第一楽章と第二楽章の間に休憩を入れることも出来ないし、 第五楽章を続けて聴くことも出来ないじゃないか! 第三楽章とあの印象的な第四楽章、さらに第五楽章を続けて聞くことが出来るのは、 確かにいいのかもしれないけど、それならCDを買うよ。 あーあ と思ったことを思い出した。 まあ、SP時代を考えれば夢のように贅沢な話なのかもしれないけれどね。 シノーポリの早すぎる死は、なんとしても残念。 この人が生きていれば、今の指揮者界はこんなに絶望的なものにはなっていなかっただろうな。 私自身は未だにこの人の演奏をしっかり聴けてるとは言いがたいが、 それでも何故だか気になって仕方がない。 今回、十数年ぶりに改めて聴いた。 そのビビッドな感覚、 時に見せる言い知れないしなやかな美しさには、心をさらわれるような感覚さえ覚えた。 少年時代にしか感じたことのないような、瑞々しいピュアな美しさ。 それはもはやオーケストラが作り出す音楽じゃなく、マーラーでもなく、美そのもののように感じられた。 こんなに年を取ったのに、心が流れていきそうになって、あわてた。 暫くシノーポリを聴いてみようと思う。 柄にもなく、すぐさま注文をかけた。 早く来ないかな~
by johannes30w
| 2010-10-27 01:27
| オーディオと音楽
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