終の棲家などという言葉がある。
終のオーディオなんて言葉は無いが、
そういう思いで、これに自分をかけようという思いで手に入れるオーディオ機器がある。
人生は短い。
聞くことの出来る機器は少ない。
その中で、出会い、全てをかけて手に入れ、渾身の力でメンテナンスし、
とうとう自分の理想の機器にまで仕上げてしまったオーディオ機器が私にもある。
RCA-70Cがまさにそれだ。
ここまで来れるとは、夢には見たが、本当に実現するとは考えていなかった。
その始まりは、ステレオサウンドに載っていた一枚の写真だった。
何十年もかかり、何台も何台もプレーヤーをレストアし、やっとこいつだと決めて、
改めてアメリカから取り寄せ、それまでの自分のノウハウを全てつぎ込み、
妥協せず、完成させた。
そんな私のプレーヤーがRCA-70C
そんな私のプレーヤーが、私の手元から離れていく。
最後にかけたレコード。
明日、
やってくるものがある。
動くかどうかも解らない。
写真での確認も出来なかった。
先日、連絡が入った。
荷物は2個に分かれている。
総重量は、480kg
何なんだそりゃ!