monさんが来た時に、
実は第三者によるリッピングデータの入ったHDも持ってきてくださった。
第三者のものであるから、本当は聴いてはいけないとは思うのだが、
それでも興味には勝てず、
前述のセッティングが終わった既存の私のPCで聴いてみた。
それは、
驚くほど酷い音だった。
この第三者にしても、
monさんがセッティングまで行ったPCによるリッピングを行ったはずで、
もっと言えば、とりあえずの私のPCより、きちんとオーディオに特化したPCを用いてリッピングを行ったはず。
当然バイナリの一致(こういう使い方でいいのかな?)は確保されているはず。
それでも、
私のとりあえずのPCで、リッピングし、再生したものとは比べようも無く、
音云々どころかクオリティがはっきり落ちる。
バイナリが一致していると言っても、元々のCDではこういうことは起こり得ない。
これはどういうことか
詳しいことはさっぱり判らないが、
結局、リッピングと言えども恒久的なデータを残すことは不可能で、
その最善の、いや、唯一の生かし方は、
先ずはリッピングしたそのPCで再生する以外にないと言える。
我々の、デジタルデータへの信頼は、やはり妄信であり、
音楽を聴くということは、結局は一期一会のものであることを思い知らされる。
このことは、
がっかりすることであり、
なぜだか安心することでもある。
PCなど、10年も耐久性があるわけではなく、
とすれば、
自分がそのPCに溜め込んだアーカイブは10年もすれば全て無になる。
PCが新しくなるたびに、
リッピングは必要となり、
その作業は、
もはやレコードをプレーヤーに乗せて、慎重に針を下ろすあの儀式と似てくるのかもしれない。
それにしても、
もしPCが本当に私のソフトの一翼を担うのであれば、
あのマウスとキーボードはなんとかしたい。
音楽を聴くにふさわしいマウスは無いものか。