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ダークサイドへようこそ

johannes30.exblog.jp
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2014年 03月 12日

某所において 3

椅子に腰を落ち着けると、

構築すべきダークサイド新システムの説明が始まった。





先日来、私が相談していたのは、

マンハッタンシステムのボリュームシステムなんだ。

デジチャンを使うオーディオマニアの一番の悩みどころはそこにある。



デジタル系の機器はフルビットで使うのが当然で、

デジチャン以前でボリュームコントロールを行ってしまうと、大きなビット落ちを生じ、

これはフルビットの音に比べると、まるで精彩が無くなる。

私も実際に、実験的に試したことがある。

デジチャン直前で10dB下げて、デジチャン以降で10dBあげて音量が変わらないようにして、

フルビットの音と比べてみた。

その差は予想以上で、

本気で聞く時以外はボリュームを落として少々音が悪くなっても構わないなと考えていた私であったが、

とてもじゃないがデジチャン以前のボリュームコントロールは許せないと思った。

その差を知ってしまえば、もはや選択の余地は無く、

デジタル系はフルビット以外ありえない。





結局、ボリュームコントロールは、DA変換後のアナログ領域で行うのが決定事項となった。







しかし、パワーアンプのありかたにもいくつか選択肢がある。

デジチャンの信号をDA変換しアナログパワーアンプを使うのが当たり前だが、

最近は他にも手がある。

最近は、デジタル信号を直接入力できるパワーアンプが出てきている。

あのアムクロンなども、どんどん出してきている。

パワーアンプの前段にDSPを組み込み、直接デジタル信号を受ける。

DSP部で様々なデジタル処理が可能で、こうなると、デジチャン自体が不必要となる。

うちの場合でも、手元のデジタル機器から出力されたデジタル信号を、

6台のDSP付きパワーアンプにデイジーチェーンさせてやればそれだけでシステムが完成する。

この構成は結構魅力的で、配線もスピーカーケーブルを除いてデジタルケーブル一本で済む。

システムも、非常に単純化する。

しかし、この場合もボリュームが問題となる。

パワーアンプのボリュームは、DSP部で操作可能ではあるが、

その操作を12ch一括で制御できるようになっているDSPアンプは存在しなかった(当たり前だ)。









もう一つのプランもある。

デジタル入力を持つ完全なデジタルパワーアンプを使う方法。

こういったデジタルパワーアンプはリモコンを持っていることがほとんどだから、

例えばステレオアンプを6台並べたら、

一つのリモコンでボリュームの一括操作が出来るかもしれない。

ここでの問題は、

システムのレベル調整において、私はチャンデバでのゲイン調整とパワーアンプのボリュームの両方で調整している。

これを例えばデジアンのボリュームで行い、

さらにそのボリュームで音量調整まで行うと、

ボリュームカーブによっては均一な音量の上下が出来ない。







それぞれに完全なプランとは言えないが、

それでも両方とも魅力的なプランだから、

DSP付きパワーアンプも、デジアンも、いろいろ問い合わせたり、

実験用に一台買ったりした。







しかししかし、

決定打としてこのいずれかに踏み込むことは、現段階では躊躇された。















などという愚痴のような相談を、

ご家老に会うたびにぶちまけていた。

そして今回の仕儀とあいなったわけだ。



ご家老の提案は、遠隔操作可能な12連電子ボリュームだった。

















現状で使っているSPLの8連ボリュームには、

音の点で全く不満は感じていない。

むしろ大したものだと思っている。

唯一の不満はSPLにあるのではなく、それはシステムの構成によりいたしかたないことなのだが、

ボリューム調整をするために、スピーカーの前まで歩いていかねばならないこと。

SPLはパワーアンプの直前においてあるし、パワーアンプはスピーカーの間に押し込めてあるからね。







この遠隔操作ができるだけでもありがたいのだ。









ご家老は電子ボリュームについてもその原理から教えてくださった。

「電子」なんて言葉がついていると、私のような者はついついデジタル系のあれこれを思い浮かべてしますのだが、こいつはあくまでアナログのようだ。

しかも今回の仕様では、0.25dB単位の増減が可能で、

しかもしかも、完全に再現性があるという。

これは凄い!

ほとんどこれは理想に近い。

凄いなと感心していると、

基盤を見せてくれた。



某所において 3_e0080678_1191799.jpg




もう予定の8枚は揃っていた。

この他にも10枚近い基盤が必要になると仰る。

さらに、この基盤への部品の実装は、

専門業者に頼まざるを得ない。

その見積もりまでご家老は取ってくれていらっしゃった。



その見積もりを含めた総金額は、

当初の私の予想の五割増しを超えていた。

で、

「どうされますか?」

と、

一応、

確認してくださった。



既に用意された8枚の基板を前に、止めておきますと発言する勇気はもちろん無かったが、

それにしても、楽しみだな。


これは、ダークサイドシステム改革の大きな第一歩になるに違いないんだ。

第二歩、第三歩の構想は、既に明確に出来上がっている。

by johannes30w | 2014-03-12 01:20 | オーディオと音楽


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