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2006年 08月 30日

悲しいオーディオ

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メンテに出して、意気揚々と帰ってきたグライコ。

シュアーのスピーカーを鳴らすのに10分だけ遊んで終わってしまった。

おそらく二度と出番は無い。



JBLマークが付いているから捨てられないでいる。

でも、それってこの機械にとって一番不幸なことで、やはり機械である以上動いていないと、、、。



私には死体に見える。働けるはずなのに、働く場所を与えられていない。

コレクションとは監禁することか?




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数々の激戦を潜り抜け、生き残ったアンプ。

これを選んだのは自分自身だし、現在も活躍中だ。

しかし、どういうわけかこの個体だけ余ってしまった。

5台あるうち、この一台だけ余ってしまった。

非常用のストックとして確保しておくべきなのだろうが、どうも気分が良くない。





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全体のシステムとして、いじっていかねばならないところはまだまだある。

とりあえずのことだけでも、ラインアンプを整理し、電源を確定し、チャンデバを比較・決定し、、、、



コネクターが届かないことを言い訳に、いじれないでいる。

進めないでいる。

進めないとどうなるか、、。



「あきらめ」て、いじらずに音楽を聴くことになる。


オーディオを「あきらめ」ると音楽が聞ける。


これはどういうことだ?



「あきらめ」た時、はじめてその役目を果たすことができるということか?









私には苦手な音楽がある。

演歌のことではない。



前にも書いたが、ベートーヴェンの3番もそうだった。6番田園なんか、昔々はなぜだか大嫌いだった。

ヴァイオリン協奏曲も、どうしても苦手だった。
何度聞いても寝てしまっていた。
いろんな演奏を聴いたが、どの演奏でも寝た。


しかし、ある時、猛烈にこの曲が恋しくなった。
どういう心境の変化なのかは自分でも解らない。
その前後に自分に何かが起こったわけでもない。

ただ普通に生活をしていて、ある時急にこの曲が恋しくなった。


で、

その時CDを買った。
選んで選んで選び抜いて買った。

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クレンペラーで、ヴァイオリンはメニューイン





寝た。


いや、その前に、ひどかった。

ティンパニから始まる特徴的なオーケストラの序奏。

すばらしい

ヴァイオリンが入ってくる。


なんじゃこりゃぁ~!!!


あまりにひどいんじゃないか?

全てがぶち壊しだよ。



私はメニューインは別に嫌いじゃない。ま、好きでもないが、、、、。
スターンなどよりは、100倍もいいんじゃないかと思っている。
(スターンはメチャメチャ嫌い。何が嫌いかって、あの顔が嫌い。あの顔で音楽して欲しくない。もっとも人のことは言えないが、、、、、)




どうも縁が無い。




今のヴァイオリニストで好きな人もいる。

ムローヴァ

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美人だから好きなわけではない




(実は、少しは、そうかもしれない)




アバド・ベルリンフィルと来日公演の時のライブで聴いたブラームスのヴァイオリン協奏曲に聞きほれた。

この人、決して弾き飛ばさない。

一音一音の最後の最後まで神経を行き届かせる。
尋常ではない精神力が必要な演奏をする。

そして美しさを失わない。

左のCDのショスタコービッチもプロコフィエフもすばらしかった。

そのムローヴァのベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲のCDも、このまえ発売された。
発売されると知って、ワクワクした。

しかしそのCD、指揮がガードナー。オーケストラはよくわからんとこ。

買う気にもならん。





最近また一枚買った。
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指揮はジュリーニ。ヴァイオリンはアッカルド。
気がつけばイタリーペア。


ジュリーニは自分の中で、最近ますます大きくなっている。
晩年の演奏を聴くと、シューリヒトやクレンペラーと同列に論じてもいいとさえ思える。

それに期待した。


聴いた。



・・・・・・・・・アッカルドが、、、、、、。








ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はもちろん名曲と言われている。
3大ヴァイオリン協奏曲というもののなかにも必ず入っている。

しかし、

私は最近、この曲がそんな言い方では語りきれない、いや、もっともっと大きなものだと感じるようになってきた。

ベートーヴェンの作品群の中でも、いや、音楽史上の膨大な作品の中でも、真っ先にとは言わないが、最も大切な作品の一つだと感じるようになってきた。



ただ、



私は、ちゃんと聴けるCDにまだ出会えない。




今日も、

CDを鳴らすのを止めたとたん、この曲が自分の中で鳴り始める。

by johannes30w | 2006-08-30 01:40 | オーディオと音楽


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