2007年 04月 25日
チクルスとは全曲演奏のことではあるが、10番を入れるかどうかは一考すべきではある。 未完に終わったこの曲を、マーラー自身は破棄してくれと言い残して死んでいる。 9番をあれほど恐れたマーラーが、その呪縛を完全に断ち切るはずの10番を、自ら破棄することを言い残さなければならなかった。 ほぼ完成された第一楽章を除き、あとはスケッチにとどまっている。 私が明けても暮れてもマーラーとのめりこんでいた時、もちろんレコード時代ではあるが、デリック=クックなる人物が、このスケッチを元に全曲を完成させた。 クック自らの指揮でレコードも出ていた。 しかし、どうしても買えなかった。 聴きたい気持ちは抑えようも無く存在するのだが、買えなかった。 友人に、そのレコードを持っている者がいて、頼んで一度だけ聞いた。 しかし、気持ちが混乱するばかりでとても聞いていられなかった。 マーラー自身が望んでいないことをやっている自分の居場所がなかった。 このバーンスタインのレコードは、第一楽章のみ演奏されている。 バーンスタイン自身は、最初のマーラー全集を完成させた頃、10番は理解できないと公言していた。 しかしその後、70年代に入って、このレコードが作られた。 バーンスタインの中で何が変化したのかは解らない。 チクルスをスタートさせた時、10番を入れるかどうか迷った。 迷ったが、10番まで続けようと決めた。 これまで、それぞれの交響曲で、どの演奏を聴くか迷いながらここまで来た。 しかし、10番は、最初からこのレコードと決まっていた。 これは空前絶後の演奏だ。 これしかない。 バーンスタインはウィーンフィルともこの10番を演奏していて、その映像まである。 しかし、あれはダメだ。あくまでニューヨークフィルと演奏したこれしかない。 さらに言えば、 レコードでないとだめだ。 この演奏も、CD化されたことがある。 大事なレコードをすり減らしたくない一心で買った。 なぜだか全然伝わって来なくなっていた。 クックの補完した10番の全曲版も今や当たり前にレコーディングされている。 ラトルあたりが口火を切ったのかもしれない。 CDは、持ってはいるが、聴かない。 第一楽章を、少しだけ聴いたこともあるが、甘い。 このレコード、録音も、プレスもメチャメチャ悪い。 しかし、10番はこれしかない。 タンノイ時代以来、針を降ろした。 これはノイマンのラインアンプ475-B ラインアンプの効果は数年前(?)からこのブログでもしつこく書いてきた。 組み合わせの失敗や、功罪はあるにしても、いいものを選べばその効果は絶大。 今や私のシステムには欠かすことは出来ない。ようはプリプリですな。 最初はチャンデバを複数駆動するため、ディストリビューターを使用し、知らず知らずのうちにその効果の恩恵を受けていた(ディストリビューター内には当然ラインアンプ様の回路が存在する)。この効果をはっきり認識させてくれたのは、やっぱりありささんで、ディストリビューターを使わなくなってからも、ラインアンプを所有していない私はその効果がどうしても必要と感じ、プリを2段重ねすることで、試行錯誤の上その効果を出していた。 スピーカーシステムは、当時5ウエイにまで膨れ上がっていたが、Urei525チャンデバのおかげでチャンデバ並列駆動はせずに済んでいた。 さらにスピーカーシステムの試行錯誤の上、6ウエイが必須であるとの結論に達し、そうなれば再びディストリビューターが必要になったその頃、このノイマン475-Bラインアンプとであった。幸運にもステレオ用で2台入手でき、これならこいつを使ってディストリビューターとして使おうと考えた。 ただ、このラインアンプを作動させるにも当然電源が必要で、ありささんやhide。さんのお世話になった。 6ウエイなどというものが必須とはいえ、アナログチャンデバでは最大規模のUrei525であっても5ウエイまでしか対応しない。 コンデンサーをうまく使い、5ウエイ+1として上手くできないかをここ数ヶ月探ってきた。 その結論としては、やはりきちんとクロスさせるのにこしたことはないというもの。 となればだ。アンプがもう一台必要。 平行してパワーアンプの総入れ替えを敢行。 アムクロンのKシリーズでまとめることにしたが、台数が揃わなかった。 なんのかんのと、行く道は見えているものの、進みだせずにいた。 が、とうとうK2がもう一台やってきた。 コマは揃った。 ノイマン475-Bを使ったディストリビューターを本格始動させる時がやってきた。 始動に当たって、決めなければいけないことがある。 475-Bはオペアンプが使われている。 オペアンプを嫌うむきもある。かく言う私だって、一昔前はやっぱりディスクリートで組んでいる方がはるかにいいと信じ込んでいた。今は違う。それぞれに功罪がある。結論的にはいいものは、オペアンプを使っていようがディスクリートで組んでいようが関係なくいい。 ただオペアンプを使っているものは、始末が悪い(?)ことに、使われているオペアンプの種類によってあまりにもおとの変化がある。 475-Bラインアンプを本格始動する前に、それに使うべきオペアンプを決定しなくてはならない。 で、これも各方面の協力のもとに集めたのがこれらのオペアンプ あ~、もう嫌になるな~ これだけ集まっても数が足りないブツもあって、でも、ステレオで揃うのが待てなくて、聞いていく。 もう型番など面倒で書いていられない。 モノラルで、バッハの独奏バイオリンのためのソナタを聞いていく。 あるものは力強いが伸びない。同じ型番でメーカーが違うのに換えると(モノラルなのに)ウワット音場が広がった。これはすごい。と、暫く聞いていて、さらに別のに換えると・・・ 音場が若干狭くなった。しかし底光りするような実体感のある音になった。あらま?と思い、元のに戻すと、音場は素晴らしいが、肝心の楽音が安っぽい。 あ~、困ったもんだ。 結局、どれも個性であって、どれが好ましいのかを選択するしかない。 あーあーあー、、、、 だから嫌なんだよな~ いっそハンダで付けていてくれたら諦めもつくってもんなのに・・・・。 ま、まずはここでの決定をしていかなければ次(電源?)へ進めない、、、、。 しかし、 これを乗り越えれば、いよいよ本体を決定できるかもしれない!! CDP>プリ(アンペックスorノイマン444A)>ディストリビューター(ノイマン475-B) >チャンデバ(Urei525+アムチャン)>パワーアンプ(アムK)>スピーカー これはライトセーバーではない。 先日も出張で東京にいた。退屈が予想されたのでODさんに連絡し、一緒に夕食をとった。 その時ODさんがくれたお土産がこの懐中電灯。 訪問したほうがお土産をもらうのも変な話だが、ありがたかった。 ODさんありがとう。早速使わせてもらってます。
by johannes30w
| 2007-04-25 07:52
| オーディオと音楽
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