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2007年 06月 01日

尾張 春の陣 二日目 ありさ邸

あれから2週間も経っているのに、まだ書けてない。

やっと一息ついて・・・・



 ごさ丸邸を出て、ありささんちに向かう。
ありささんが先導してくれたので、私は後に着いて行った。

知らない道を着いて行く私を気遣って走ってくれている。

が、

その運転は、おそろしく無駄が無い!
いや、極限まで無駄を嫌っているようにさえ見える。

そこだけ取り上げれば、これがあの4550使いの運転とはとても思えない。
しかし、キカイを扱うということにおいて、その使いこなしという点において、
そのコダワリということにおいて、深く頷かせる、、。

もちろんありささんがそういう運転ばかりしているはずも無い。
ありささんの吸気音の話は、聞いているだけでも嬉しくなる。




運転といえば、私はごんたどんの洗礼を嫌というほど受けてきた。
彼の場合、まさにジキルとハイド。
ある日は残留ノイズに埋もれるような運転をしているかと思えば、
ある日はレッドゾーンに行ったっきり帰ってこないような運転もする。

彼の家から加古川のB氏宅まで、スロットルを床に踏みつけたまま、とうとう最後まで足を上げなかった話は有名だ。
あの距離を40分だったという。
隣に乗っていなくてよかったぁ~。

ごごんがごんた先生の話はともかく・・・・・





ありさ邸に到着したのはもはや夜半過ぎ。
よい子は寝る時間をとうに過ぎてはいるのだが、よい子と呼ばれなくなって久しい我々は、
ここからのひと時が楽しい。




今回のありさ邸の一番の目玉は4550スタックにさらに加えられた4520
先日までうちのあそこにあったまさにその個体が目の前にある。
しかもありささんの手によって、新品と見紛うばかりにブラッシュアップされている。

本当に綺麗だ!

私が所有しているよりありささんの手にかかるほうが4520も幸せだなぁ~
(写真見たい方はありささんのブログへどーぞ)


さらにもう一つの目玉は、とうとう立ち上がったJBLアンプタワー


このアンプタワー立ち上げ前後の壮絶な格闘は、ありささんのブログに詳しかった。
(いつものように、すでに削除されているが・・・・)
見ていてハラハラするほどの、それは集中力だった。

異常なと言ってもいいほどの集中力をもって、機器の組み上げ、理想的と言える電源の確保、第三者ならとても出来ない配線、それらを着実に、着実にこなしていく。


もちろん、頭の中で綿密なシュミレーションが行われた上でのことには違いないのだが、
彼の心中を思うと気が気ではない。






尾張 春の陣 二日目 ありさ邸_e0080678_11275049.jpg



JBLだ






オーディオはゲームだというのがありささんの口癖

ゲームであるかぎり、ルールがある。
そのルールこそがJBL
なんでもありではゲームは成立しない。

極論すれば、このJBLで我々は繋がっている。

もちろんJBLが大好きで、JBLこそが夢をかなえてくれると信じ、自らにルールを課している。
実際に、JBLを使えば使うほどその思いは強くなっている。

となれば、オールJBLこそその到達点にも思える。


私もパワーアンプ以降、すべてJBLで組んだ経験もある。62XXシリーズのパワーアンプ。
音自体はそれでよかった。あのまま煮詰めていけばそれで理想のシステムに仕上がるはずだった。
  しかし、私の場合、あのJBLパワーアンプを捨ててしまった。
それば、音が原因なのではなく、トランス、ファンのノイズというつまらないもの。
断腸の思いとはあのことを言う。
ルール違反、敵前逃亡、負け犬のそしりをうけても仕方が無い。

未だに62XXの音が思い出される。




ありささんも、スピーカーシステムをほぼ完成させ、あとは秘蔵のJBLアンプを組み上げるところまで来ていた。彼のJBLアンプは60XXシリーズ。モノによっては白いフロントパネルを持ち、我々には堪えられない美しさを持つ。まったくこんなアンプ、よく揃ったもんだ。まったく貴重なアンプと言える。


彼がこのアンプでシステムを組み上げるのを躊躇する理由が2つあった。


一つは


ゲームが終わってしまいそうな悲しさ。

そんなはずがあるわけないのは解ってはいるが、これで行こうと集めた機器をとうとう繫いでしまう期待と、繫いでしまう寂しさ。

ゲームは「あがり」を目指すものではあるが、本当は「あがり」を目指す過程を楽しむもの。
あがってしまえばゲームは終わる。
氏は、ゲーム終了に向けて、ラストスパートをかけたことになる。
これがある意味寂しいことであることは、私などにも痛いほど解る。



もう一つは



あれだけ集めたJBLアンプ62XXシリーズが、ありささんが目指す音と方向性が違っていたということ。

これは悲しい!
これぞと思って選んだ機器が、実は自分の思いと別のところにあるものであることを思い知らされる。これは悲劇だ。
楽しむためのルールがここで自らを縛ってしまう。
ルールに則る以上、使わざるを得ない。






もの二つの事項があるにもかかわらず、氏は我々が訪問する前に組み上げようと、格闘されていた。
孤独な戦い。






私は夜半すぎ、ありさ邸に到着した。








正直に言えば、結構疲れていた。

クルマからブツを降ろすのもうんざりだったが、いざありさ邸の前に降り立つと、不思議と身体が動く。
再びブツをありさ邸に運び込む。
この数日間のありさ氏の頑張りに比べれば、タアイも無いこと。


一息ついて、あのスピーカー群(と言ってもうちと同様、一つのシステムだが、、)の前に座る。


聞けば音だしまで出来ているらしい。
すごい!  やり切っちゃったんだな~!!


そうなれば聞かせてもらうしかないじゃないの!

音だしから数時間だろうし、当然バランスもとれていない状態ではあろうが、そこはそれ、
ワタシだっていつもそんなもんだ。



聞かせてもらう

いきなりの4550+4520+JBLアンプ軍団!




夜中なので爆音は無理という前提で聞き出すが・・・
(彼の言う爆音は、地響きを立てる、家が壊れる、というレベルなので、一般的には十分な音量だ。ま、人様のことは言えないワタクシではあるが・・・・)


非常に驚いた。
4520を常用している私が、その4520の鳴りっプリに驚いた。

極めて自然。 しかも、おいしさを失っていない。

尾張 春の陣 二日目 ありさ邸_e0080678_211331.jpg

(ありささんのブログから無断借用)


4550に4520を追加したと聞くと、パワー感溢れる低音にボヨンと最低域が追加されたようなイメージをもたれる方もいるだろうが、かく言うワタクシも、ちょっぴりそんなイメージを持っていたが、まったくと言って良いほど違っていた。

ボヨンなんてまったく感じない。それどころか、実に効果的に最低域をカバーしてる。
「最低域!最低域!」と、なんとかの一つ覚えみたいに頑張ってきた私にしても理想的に思える伸び方!

最低域のあり方については改めて考察したいが・・・・。

たしかにここではいろいろやってきたと自負する(ちょっと自慢してごめんちゃ)ワタクシとしても、おもいっきり納得させられた。



もちろん最低域への伸びが素晴らしかっただけではない。
声を大にして言いたい!
4550がメチャメチャ良くなってる。

4550が単独ではだめだと言うわけじゃもちろんないが、今回聞く4550はなんとも魅力的だよ。
あの力ばかりを感じさせられぎみな4550が、実に色っぽく、艶っぽく鳴っている!
しっとりと、、、、なんていうとウソだと思われるかもしれないが、いやいやマジメだよ。

4520やEAWと悪戦苦闘してきた私にとってみれば、その内包するパワーゆえに誤解されがちだが4550は基本的に素直に感じられる。が、そこには意外と贅肉の少ない筋肉質なものを感じる。しかし、4520を上手く加えることによって、適度な柔らかさまで感じられるようになっている。

まったくなんと言っていいのか。
理想のプロポーションに肌触りのよさを併せ持つ


驚異的だ。
ほとんど理想のウーハーシステムかもしれない。





色っぽくなったとも言えるウーハーシステムに聞きほれているうちに、この色っぽさが4520を加えたおかげだけではないことに気付く。

そう、JBLアンプタワー


今回の訪問のメインテーマとも言えるこのアンプタワー。



以前、単体で聞かせてもらったような気もする。
私の持つ単体での60XXシリーズのイメージは、、

申し訳ないが、学校の校内放送用アンプ。
地味。艶が無い。悪くはないが、いいところもない。
酷く言えばそんなもんだ。


しかし、その晩聞かせてもらったJBLアンプタワーの印象は、まるっきり違っていた。


全てがヴィヴィッドに感じる。
音の一つ一つがヒクヒク剥き出しで生きている。

うっとりするような色彩感
しかし、これ見よがしではない。
色彩感などというと、あの目が痛いような原色のどぎつい感覚を思い出されるかもしれないが、
まったく違う。
美しさだけが際立つ感覚。



そのヴィヴィッドな色彩感で、私の身体まで浄化されるようにさえ感じる。




最初はウーハー部に気をとられて気が付かなかったJBLアンプの魅力。
私の持っていたイメージなど、まったく当てにならなかった。


この音は、他のどんなアンプでも出ないだろうなぁ~
他のJBLアンプでも、年代が違えばまったく違ってくるもんなぁ~




と、、

ワタクシとしては、驚き、嬉しくなり、ほとんど激賞に近いJBLアンプタワーなのであるが、
ありささんは浮かぬ顔だ・・・。


このアンプタワーの素晴らしさを一番感じているのは、もちろん所有者であるありささん自身だろう。
ご自身でも「想像以上にいい」と、告白されていた。



しかし、だからなおさら彼の悩みは深い。
想像以上に良いことは、いいことには違いないが、あくまでそれは自分の目標とする方向とは違う方向を指している。


いっそ酷い音なら笑って終われるのかもしれない。

しかし、いい音、しかも今まで経験したことが無いまでの色彩感、ヴィヴィッドな滴る音を発しているこれらのアンプ群は、、、、




ふと気がつけば、4時をはるかに回っていた。
私は翌日仕事があるといことで、眠ることにした。


ソファーは素晴らしく居心地がよかったが、さすがになかなか寝付けなかった。
あの色彩感! 新鮮な、でも痩せぎすにならないヴィヴィッドな音。

その素晴らしさが解っていながらそれを求めることは今まで歩んできた道を否定さえしてしまいかねない。



オーディオを追求するということは、、、、

by johannes30w | 2007-06-01 22:11 | オーディオと音楽


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