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2007年 10月 17日

大阪秋の陣 総集編 Ⅲ

まだ反芻中  (^_^;)




話が前後するが…

置いてあるホーンを見て、お二人とも喜んでくれたようだ。
ホーン好きがホーンを目の前にしてまずやることは、ホーンを試すこと。

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口に当てて喋る。人間ドライバー。
結局、これが一番ホーンの特徴を捕まえやすい。
喋る声がどう変わるのか、素直なのか、癖っぽいのか。ロードはよくかかってるのかかかってないのか。カットオフはどのくらいなのか、指向特性は?

全てがわかってくる。

大阪秋の陣 総集編 Ⅲ_e0080678_1262945.jpg


ただ、人間ドライバーは誰かに喋ってもらわないと分かりにくい。自分一人しかいない場合はホーンを耳に当て、いろんな音を聞く。
ホーンの特性を知るためにこんなことをするわけだが、これをやっているとやっぱり皆子供に帰り、いろいろ遊びだす。

「ごはんですよ~」と叫びだす人も出てくる。










ホーンをMRⅡ594に変更する。

大阪秋の陣 総集編 Ⅲ_e0080678_1265026.jpg

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パッと聴いた感じは、、、ドライバーのゲインが下がったかのようだ。
以前もJBLでこのような経験をしたことがある。
ホーンが大きくなるとゲインが上がり、小さくなるとゲインが下がったような聞こえ方をする。
もちろんホーンの指向特性によってそのユニットとしての能率は変化する。
つまり、侠角のホーンなら能率は上がり、広角のホーンなら能率は下がる。
しかし、MR94もMRⅡ594も同じ90×40度ホーン。違いはその大きさのみ。
あてにならないカタログデータを見て欲しい。
 
MR94 カットオフ周波数500Hz
    推奨クロスオーバー周波数800Hz

MRⅡ594
    推奨クロスオーバー周波数500Hz

これ、逆じゃないかと言いたくなりませんか?
ALTECのHPのヴィンテージのページを覗くと、MR94は290ドライバーを使った時は300Hzから使用可能(うひひ)となっている。
まったくどうなっていることやら。

話を戻して、、

理由はともかく、MR94からMRⅡ594に換えると、ゲインが下がって聞こえた。
はっきりレベル調整が必要なくらい。。

で、レベルをざっと合わせなおしたその音は、


何の印象も無い音だった。
  ああ、ホーンの材質がファイバーグラスに変わったんだとだけ感じた。



と、ここまで書いて、ALTECの資料(システムチャート)をぼんやり眺めていてあることに気がついた。

マンタレー・ダイレクティビティーホーンMR94がMR64と共に発表されたのは、1978年なのだが、最初はまず817フロントロードダブルウーハーエンクロージャーと組み合わされていた。
数年後、マンタレーが認知されるようになると、A4システムにも1005、1505マルチセルラホーンと共に採用されるようになる。ダブルドライバーが必要なA4-X、A2、A1システムには採用されていない。A4システムも、フロントロードダブルウーハーエンクロージャーだ。

で、

同じ時期、フロントロード(シングルウーハー)エンクロージャーであるA5システムにはMRⅡ594も使われるようになっている。だが、MRⅡ594ホーンはフロントロードダブルウーハーエンクロージャーとの組み合わせは無い。唯一、A6システムとして3156ウーハー(秋の陣の最後に試聴したよ)のダブルウーハーエンクロージャーと組み合わせがあるが、これは単なるバスレフ箱(8256って箱)。


つまり、同じシングルドライバーで使用するにもかかわらず、強いエネルギーを持つ低域と組み合わされるのはMR94で、そうでない場合にはMRⅡ594が使われていたということになる。

自分の感じたものが正しかったと証明されたようで、なんだかホッとする。

面白いのは、例のマルチセルラホーン1505、1005は、A4、A5両方に使われている。




話を戻そう。

MRⅡ594ホーンに換えたその音は、何の印象も生じさせなかった。


本当は、このことが得がたいんだよね。

時間おいて、改めて聞いた時にそのことが良く理解できる。
比較試聴するのは大切な事で、絶対必要だということに変わりはないが、特徴的な音についつい惹かれてしまうことがありがちだな。








いろいろ考えてしまう

マンタレーホーンもCDホーンであるならば、イコライジングは必須のはずなのだが、何故だかアルテックはイコライジングについて、システムチャートに載せる製品として発表していない(私が知らないだけなのか?)。

ネットワークは相変わらずN500シリーズで、JBL3160のようにイコライジングモードが無い。

確かにチャンデバとしては、エレクトロボイスのOEM製品と思われるものにイコライジング可能なものはあった。

しかしアルテック本来のシアターユースとしてのシステムチャートに入っていないということは、どういうことだろうか。


アルテックは2ウエイにあくまで拘っていた。
それは位相の問題を気にしていたからだという。

A7システムのチャートには、位相への拘りから来る細かい指示がいっぱいだ。
オンケンのミリ以下の指示も真っ青な指示が書かれている。

そう! 位相を重要視するのは最新ハイエンドスピーカーばかりじゃなく、何十年も前からALTECがそれ以上にやっている。




位相を重視するがための2ウエイ。




ここにALTECの本質があるようにさえ感じる。


位相の狂いが最小限に抑えられることによるスムーズな音色。
その内面への表現力。密度。


代わりに失っているかに見えるワイドレンジへの挑戦は、2ウエイのまま続けられていた。
JBL2450の登場以前から、ALTECの振動板への改良努力はたいしたもんだ。


我々シロートが安易に3ウエイを試し、ことごとくALTECの魅力を失ってしまう原因はそこにあるのかもしれない。




であれば、



イコライジングすることによって位相がメチャメチャになってしまうことを嫌がって、ALTECはマンタレーであろうともイコライジングをしないのか?

CDホーンマンタレーの高域の減衰は、シアターユースでは関係ないのか?

ALTECドライバーの高域特性ではマンタレーの高域減衰は関係ないのか?

それとも、
ALTECのCDホーンマンタレーは高域減衰していないのか???



いろいろ考えてしまう。

ALTECのマンタレー用イコライジングネットワークというものは存在しないのだろうか。。

by johannes30w | 2007-10-17 01:59 | オーディオと音楽


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