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2008年 01月 18日

LHH

話は昨年の春(?)まで遡る。


私は、ありさ邸へスチューダーA730を持ち込んだ。

それは自分の愛機を自慢するためではなく、
真の狙いは彼の所有するフィリップスLHH500の音をしっかり聞きたいがためだった。

音の記憶はあいまいで、しかもひとさまの装置で聴くことになるのだから、比較対照が無いと
とてもじゃないがわかりっこない。

で、聞きなれたA730を持ち込んだ。



ありさ氏は、A730の音を聴いて喜んでくれたようだった。



だが、実は私はLHH500が気になってしょうがなかった。
彼が「うもうもな音」と表現するLHH500が気になってしょうがなかった。


で、聞かせてもらったわけだが、彼が「うもうも」と表現する意味が良く解った。





しかし私は複雑だった。

確かにLHH500は「うもうも」だった。

でも、その音の肌触りは妙に魅力的で、効し難い何かを持っていた。




ありさ氏は、「うもうも」などと表現しながら、そのLHH500を選び、常用し、しかも複数台をストックさえしていた。

どういうことだ?


彼曰く、

  LHH500は力がある





その時、私は彼の言っていることが今ひとつピンと来なかった。

ただその肌触りに魅了されていた。









尾張から帰った私は、LHH500を購入しようと探してみた。

だがさすがに世間は良く解っているようで、結構な値段で取引されており、私は手が出なかった。



あのフィリップスの肌触りをどうしてももう一度聴いてみたくて、私はフリップスのLDプレーヤーを買ってみた。
さすがにLDプレーヤーは人気が無く、申し訳ないような値段で購入できた。

やってきたフリップスのLDPは、予想以上に安っぽい作りでがっかりしたが、それでもあの時のLHH500の音を彷彿とさせる肌触りを持っていた。

これは嬉しかった。。




同時期に、フィリップスのAV用パワーアンプを買ってみた。
その当時、4Fにシアターを構築中で、手ごろなアンプを探していたこともあって、実験用としても、もちろんAV用としても、この6チャンネルパワーアンプは最適であった。

4Fのシアターは、始めはパワーアンプにJBL6260×2を使っていて、その時の音は未だに忘れがたい。
至福のシステムなどと口走ってしまったのもその頃だ。

6260が手元から離れた後、どんなパワーアンプを持ってきても、どうしても納得できなかった。


そんな時にフィリップスのAV用パワーアンプがやってきた。



これには驚いた。

なんという肌触りのよさ。
まさにこれがフィリップストーンなのかと驚いた。




それまで私が試してきたヨーロッパ系のアンプは、全てドイツ系のものばかり。

それらのアンプとはまるっきり違っていた。


それらのアンプをヨーロッパ系の音だと理解してきたが、いや、あれはドイツ系の音だったんだと初めて理解した。
それほどフリップスパワーアンプの音は、ドイツ系の音とはかけ離れていた。


自分が夢見るヨーロッパの音とはドイツの音じゃなく、フィリップスの音だったんだと初めて解った。







フリップスのLDPに気を良くし、パワーアンプに惚れ込んでしまったならば、同系列のプリを買わないわけにはいかない。



不思議なことに、ヤフオクですぐに手に入った。


完動品ということだったが、しかし電源も入らなかった。
半分諦めモードでマランツに修理を依頼したら、きっちりと直ってきた。




買ったのは、やはりAV用プリで、まだ5.1チャンネルの規格も無い時代のものだから、4Fのシアターにも使いにくい。




アナログを再開してしまったこともあって、ほおりっぱなしになっていた。

アナログにある程度のめどが付き、あとはブツが現れるのを待つばかりになって、
やっとフィリップスプリを試してみる時がやってきた



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ある日、日本橋をうろつき、いつものようにいつもの店に入った。
ふと棚に目をやると、LHH2000があった。

いけないものを見てしまったと思い、すぐにそんなものは見ていないつもりにした。

店員と相変わらずの世間話。

後ろでは当然のように音が出ている。




凄い音だ





どうしても耳に入ってくる





普通、オーディオショップの店頭で、何を聴いたとしてもそんなに解るもんじゃない。
いいかげんな電源、いいかげんなケーブル、いいかげんなセッテイングで、雑踏の中での音出し。
機械がかわいそうなくらいのもんだ。



しかし、その時は違った。




聴いたことも無いような音。

私が知っているいかなるCDプレーヤーとも次元の異なる音。




あれが本当のCDプレーヤーなら、その他のものはラジカセだ。







音の印象を書くのもばかばかしくさえ思えるが、あえて書くと、それは

妙なる肌触りのよさと、恐ろしいまでの力感との融合





えらいものを聴いてしまったと、ほうほうのていで逃げ帰った。









LHH2000はさすがに素晴らしい。

やっと世評の意味が解るおもいだった。








LHH2000をポンと買えれば苦労はしない。。











自分の部屋で比較試聴は続く。。




ざっとしたフリップスLDPの音は解った。

ではその純正組み合わせであるプリと組めばどうなんだ?



フィリップスLDPとAVプリを5Fに運び込む

相手は、無く子も黙るスチューダーA730とノイマン444A





スチューダー+ノイマンからフリップスに繋ぎ換えてみる。

おお、やはり絶妙の肌触り。
ほのかな香りを漂わせる弦。







しかし、それまでだった。


時間が経てば、なぜか飽きてきてしまう。

どうでも良くなってきてしまう。



スチューダー+ノイマンに戻す。

容赦の無い音。

確かにこいつらがドイツ系であることを、この時改めて思い知らされたが、
いや、
それでも、そんなこと関係ないと言わんばかりの圧倒的な格の違いを見せ付けられた。




いろいろ繋ぎ換えてみる。

フィリップスLDP→フィリップスプリ→ノイマン→ノイマンラインアンプ→チャンデバ

フィリップスLDP→ノイマン→ノイマンラインアンプ→チャンデバ

フィリップスLDP→フィリップスプリ→チャンデバ



どうでもよくなってきた。。


フィリップスLDPはデジタルアウトとしては光ケーブルしかその端子を持たない。

それが良くないのではと、下種の勘ぐりさえ頭をよぎる。




数日経って、やはりフィリップスをまともに聴くにはフィリップスのCDPを持ってくるしかないと思えてきた。
そうしないと話にならないんじゃないか?



思い付いた。
初期のフィリップスのCDPを用意し、フィリップスプリのDAコンバーターを使えば、仮想LHH2000を組めるんじゃないか?
そうやって初めてスチューダー+ノイマンのドイツ系と対決できるんじゃないか?




しかし、初期もののしかもデジタルアウトを持ったフリップスCDPなどなかなか見つかるわけではない。

by johannes30w | 2008-01-18 01:57 | オーディオと音楽


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